中小企業のピッキングはあまりにも酷い
20代の時に派遣社員として中小企業のとある倉庫で働いていたことがあります。入ったばっかりの頃は正直言って驚きました。
何が凄いかって、とにかく倉庫の中が汚いんです。床にダンボールの破片で散らばっていたり、木材の破片なんかもありました。一番ヤバイなと思ったのは、商品が入っているダンボールの上に黒い塵のようなものが溜まっていたことです。
しかし、その倉庫の社員の人はあまり気にしていないようで、それがお客さんの元に届くのを知っていながら、同じような汚い雑巾でダンボールを軽く掃除するだけ。それだけやって、商品のラベルをチェックして問題なければ即出荷。当時は、本当にこんな黒ずんだ箱に入れて出荷して良いのかと困惑していました。
その倉庫はとにかくイイ加減で、よく部長にも現場の社員たちは怒られていました。もっと倉庫の中を掃除しろだとか、ダンボールを綺麗にして出荷しろだとか、倉庫内のごちゃごちゃしている部分をなぜそのままにしておくのかだとか。言われてみれば当たり前のことなのですが、皆さん忙しいのかあまり掃除をしたがりません。特に男子トイレは酷かったですよ。汚い話ですが、黄色いのが小便器の前に散らばったままになっていたりしますからね・・・
そんな汚い中小企業のとある倉庫で働いていた時の話ですが、私は入社と同時にある持ち場に配属されました。その持ち場は非常にややこしいところで、細かい商品がすごく多かったんです。基本的には箱に入っていますが、お客さんによっては、箱の中をバラして出荷しなければならず、その作業が厄介でした。
Amazonのような大手であればハンディを使って倉庫内でピピッとするだけで良いはずなのに、この会社では全てを紙に書いて記録しているせいか、よくいろんな人たちが出荷ミスや記帳ミスを繰り返していました。私も実際に何度かミスをしてしまったことがありますが、高齢のパートの方は特に凡ミスばかりで酷かったですね。
1か月ぐらい経った頃でしょうか。ピッキングの作業に慣れてきてから、今度は全ての出荷作業が終わった後に社員がおこなう本日の最終在庫チェックを任されるようになりました。これがまた面倒臭くてしょうがないんですよ。今日出荷した全ての指示書をもう一度チェックし直して、帳票と1つずつ照らし合わせていくのです。その作業に大体30分ほど掛かり、続いて実際に在庫の数と帳票の数字がピッタリ一致しているかどうかを調べます。これには1時間以上を要します。
ちなみに、現場に配属されたばかりの初心者の頃は、何十種類もある似たような名称・型番の商品を全て覚えるので精一杯でしたが、この頃はもう型番を言われただけですぐに在庫の場所へ移動できるようになっていました。
在庫チェックの時に最も厄介だなと思ったのは、まず他人の出荷ミスに関する対応です。出荷作業は自分ひとりだけではなく、他の社員やパートさんも一緒になってやっていますので、誰か一人でも何か間違えてしまうと、在庫チェックが非常に大変になります。そして、そこによく記帳ミスをしてしまう高齢者の方が入ってきますから、本当に面倒で仕方なかったですよ。今にして思えば、よくあんな低賃金で働いていたなぁと過去の自分に感心すらします。
あともう1つ。出荷する商品というのが、現場で直接箱詰めをされたものだったのですが、基本的に午前中は出荷作業をおこない、午後になると自分たちでそ商品を箱に詰める作業をします。すると、ある商品をまとめて作って、棚に補充していくわけですが、その際にきちんと帳票に記録しない人が出てくるんですね。社員でも派遣でもパートでも、絶対に毎日誰かが忘れてしまうようでした。
そのせいで、在庫チェックの時には必ずと言って良いほど、毎日のように誰が何をどれだけ補充したのかを聞いて回る必要がありました。さすがにこれは部長からも問題視され、社員たちが厳しく指導されたようですが、なぜ今まで現場の人たちはそれを良しとしてきたのかが不明でした。どう考えても派遣を雇う前にやるべきことがあったのではと。
本来、ダブルチェックによる出荷ミスの対策は取れているはずですが、この会社は全てがイイ加減なため、出荷作業の時にパートさんが商品を間違えて運んでしまい、さらに社員が検品をする時にも商品を見間違えてしまい、最終的に私が一人で在庫チェックをしているときに問題が発覚し、上司に報告して長い時間を掛けてようやく出荷ミスの原因を突き止めて夜遅くに帰宅できるようなそんな職場でした。
ちなみにこれだけやっても給料は手取り20万円です。アホみたいですね。派遣社員でしたのでボーナスはもちろんナシです。
関連ページ
- 小規模保育園(民間)の保育士
- 保育園不足を少しでも解消しようと、民間の小規模保育園を認定保育園としてオープンさせてる自治体が増えています。
- 個別指導塾のやりがいと労働環境の実態を解説
- 正社員から独立した際、興味本位で塾講師のアルバイトの募集があったので応募しました。 大学生のバイトのイメージがあったので応募の連絡をしたときに年齢制限があるか聞いたらないとのこと。
- 接客業は知識も重要だが、印象も大事ということを学びました。
- 新卒で就職して、接客業に就きました。 アルバイト経験はありましたが初めての就職だったので、先輩との人間関係やフルタイムの連日勤務に緊張して通っていました。
- 銀行系のクレジットカード会社に管理職として務める52歳の将来性について
- 大学を卒業して、これまで30年間、銀行系のクレジットカード会社に勤めてきた52歳のサラリーマンです。30代半ばで先輩たちを追い越して管理職となり、40代半ばで部長に抜擢されて以来、ずっと部長の職にあります。
- 【製菓職人】という名称がつく仕事に就いていました。
- 今は辞めているのですが当時【製菓職人】という名称がつく仕事に就いていました。文字通り、お菓子を作る仕事です。主に作るのは洋菓子になります。
- 介護職の人間関係や実情とは
- 高齢者福祉施設で介護職として働いていた自分が、一番辛かったことは介護業務でも低い給料でもありませんでした。
- 郵便配達員のお仕事
- 私は過去5年間「郵便配達員」として作業に従事していました、そこでの経験をお話しさせていただきます。
- 掃除の仕事は簡単ではない、とわかった経験です。
- 請け負いで掃除をして回っていました。まず相手先と曜日や掃除箇所を時間内でできるよう、予め交渉しあいます。最初は引継ぎで作業するので、前の人からいろいろコツなどを教わります。例えば、蛇口部分を最後に乾いた布で擦ることで、ぴかぴかして「掃除してある」感じが出ますから、やってください、などです。
- 病院において必要とされているにも関わらず、看護助手の未来は暗い
- 今現在私は精神科病院において看護助手をしています。 元々大学で臨床心理学を学んではいましたが、結婚することとなり退学せざるを得ない状況となり、少しでも関連する職種が良いと精神科で働き始めた次第です。
- アニメーションの世界もキツイけどやりがいはかなりあります。
- 昔から絵を書く仕事をしたくて、アニメーションの美術スタッフとして10代の頃に何年間か働いた事があります、入社する時は自分の絵のデッサン数枚、課題に出された材料で書いた物を提出と、面接だったです。
- 印刷機械のオペレーターをしています
- 私が今就いている職業は、印刷機械のオペレーターです。 仕事の流れは、まず営業がクライアントから注文を受けてから制作部がその時に受けた印刷データを処理。
- 営業事務
- 私は卸業者の営業事務の仕事を担当しています。
- 結婚披露宴のエレクトーン奏者
- 大体1週間前にFaxで披露宴の流れが送られてきます。そこに、入場時などにリクエスト曲や余興の歌の伴奏があれば記入されていて、あとはおまかせになります。